紳士といきなり沖縄計画
紳士が来月12日間も連続で休みがあるようで、そんなところから一緒に旅行の計画を企てることになった。
と言ってもまだ一回しか会ったことのない人だ。気軽に旅行プランを立てるなんて、気が狂っていると思われても仕方ない。しかし「旅はみちづれ」である。一人旅している最中に出会った人と一緒に行動することなんてよくあるし、それと何ら変わりはないと思っている。
ところで彼はアラフォーである。周りの友人は結婚していてフリーな相手がいないため、一緒に旅行できる人がいないという。もちろん私はいろいろな面で完全にフリーなので、彼にとっては好都合だ。
私としてもスイートでジェントルな男性と旅行できるなら・・・・悪くないわ♪と思い、ひょんなことから沖縄旅行を企て始めた。
ちなみに彼は何度も私が嫌じゃないかどうかを確認してくれる。どんな選択でも私の意見を重視してくれる、全く我の強くない人だ。
沖縄本島よりも離島の方が自然が美しいからと彼が言い、私たちは離島にあるホテルを探し始めた。
沖縄は全く行ったことがないので、どんなところだろうと検索しているうちにその海とビーチの美しさにテンションが上がりまくる私。そんなところに建つホテルはとてもリゾート感にあふれロマンティックである。
ハネムーンはこういうところに行こう〜♡
そこで私は目が覚めた。そうだ、会ったばかりの彼とこんなところへ行くべきではない!
「場所が素敵すぎてあなたに恋してしまったら困るから、こんな所は辞めましょう。もっとチープで普通の景色のところでどう!?」と彼に伝える。
すると即座に「大丈夫だよ。君はアパホテルでも僕に恋に落ちるよ。」と彼。
この余裕のあるジョークのセンス!
私は電話越しににやける。この人こういうところ素敵。
そして、ときめいたのがばれないように全力で否定した。
「アパホテルなんかであなたに恋するわけにじゃない!!笑」
「あははは、もちろん、今のはジョークだよ。」
そんなこんなで何も決定できないまま、一旦計画は保留となった。
泣き顔から一瞬でニヤける方法
乗り換えは10分あれば間に合うと思っていた新宿駅。イギリス紳士は私に一つ早い電車で行く方がいいんじゃないかと勧めたが、楽観的な私は大丈夫!とタイトスケジュールな方を選択。
しかし成田空港へ行くエクスプレスに乗るにはチケットの事前購入が必要であると着いてから知り、みどりの窓口についたのは発車2分前。
「もう混んでいるので次のはお売りできません」
すぐに代わりの手段を調べて、東京駅に向かいそこからエクスプレスに乗ろうと走る。
しかしまたチケット売り場をすぐに見つけられないまま、電車が待機するプラットフォームに着いてしまった。
そして電車があと1分で発車する。
これで成田空港へチェックイン時間内に行ける全ての手段を失い、またわざわざ安いチケットのために1泊延期したり、間に合うように頑張って走ったりした全ての努力が水の泡となった。
人混みに押されながら虚しさで涙目になる。
そこで唯一私の今の状況を伝えられる人物に連絡、、、
「電車に乗れなかったし、これで飛行機も逃した。もう最悪。」
「Oh ダーリン、、、心配しないで。次のフライトを僕が予約するから大丈夫だよ。」
・・・・・Awwww なんという優しさ。
「だからもっと早く出た方が言ったじゃないか。君がそれを聞かなかったからだよ^^」
神様ありがとうございます。瞬く間に笑顔になる私。
全てを手配してくれて完了のメールを私に送ってくれた。そして私は無事に夕方に大阪に着いた。
こんなことなら初めから遅い飛行機にしておけばよかった。そうしたら彼と東京をもっと楽しむことができたのに、そんな惜しい気持ちを私に瞬く間に芽生えさせた彼であった。
紳士なイギリス人男性
東京に面接に行くのに出来るだけかかる費用を抑えようと、手間はかかるが価格の安いPEACHを予約した。座席間隔が私にはきつすぎるので出来るだけ使うのは避けたいが仕方がない。
I'm so broke!(文無し)
ホテルなんてとっている余裕もないので、友達の所に泊めてもらえたら嬉しいがとっても気を遣うので頼めず。
OKC(デーティングアプリ)で連絡を取り合っただけの関係の人に、東京に行く事を話すと、「泊まるところが決まってないなら僕の家のソファが空いてるからいつでもウェルカムだよ」と言われ、しかし面接の前日に見知らぬ人の家のソファで眠ることはリスキーだと考えて断る。が、
北京の空港の椅子でも、上海の飲食店ソファでも、インドのコンクリート床の民家でも最下級寝台列車でも寝た。
彼の家のソファで眠ることなんか容易い。
「ねえ、やっぱりあなたの家のソファ貸してくれない?」
ということで、彼のソファを予約した。ちなみに英語ではカウチ/Couchという。
しかしできるだけリスクを減らすためにVideo chatするのが賢明だ。実際にどんな場所かを見ておきたい。そこで彼とVideo chatして話す。
すると少し雑談した後に彼が、「考えたんだけど、君はこんなところで寝ない方がいい。ソファはあるにしても、眠り心地は悪いかもしれない。僕はイギリス紳士だ。自分だけベッドに寝て、女の子をソファに寝かせるなんて罪悪感を感じる。かと言って、一緒にベッドに寝るわけにもいかない。」とビジネスホテルを予約してくれた。
・・・・・!おーまいが!You're so gentleman!
あなたはとてもジェントルマンですね。なんて生まれて初めて人に言ったわ。
しかし世の中にうまい話など(ほとんど)あるわけがない。彼は3つの条件を提示していたのだ。
「1つ、将来誰か困っている人がいたらその人を助けてあげてね。」
おおおおお、なんて素敵な条件、、、
私はあまりのボランティア精神に感動を隠せず、彼が大阪にきたときには一緒にUSJに行きたいという2つめの条件をやすやすと承諾してしまった。
心の汚れ
もしかすると香港での仕事が手に入るかもしれない。という話を彼としている時のこと。
「もし君が香港に住むことになったら、僕は君専用の英語と香港語の先生にならないといけないな。」と言われて、
それって授業料高いの?と尋ねる。
“Yes, very expensive”
そう言うと思ったけど、How much?ときいてみる。いくらかと聞けば、きっと答えはお決まりなダーティーなジョークだろうと構えていた矢先に彼は、
“1 kiss “
え、キスの単価の高さ!!
そうだ、いつのまに私はキスを何ともないものだと思うようになってしまったのだろう。
好きな人とのキスの瞬間はとても貴重で神聖で官能的な、何にも替え難いもの、、、、だったはず。
彼のキュートな答えにハートを射抜かれつつ、己の心の汚さを思い知った私である。
S
緑化
宗教上の理由で食べられないものがあるというのは、その人がそれを信仰している限り仕方がないことだと思うので私は特別気にしない。
ところが宗教とは関係なく、最近のイケてるメンズたちに菜食主義者が増えている。Artyで感度が高く、こだわりのライフスタイルを持った流行りのヒップスターたち、もしくは自由にスピリチュアルに生きるヒッピーな若者たちだ。
NYではヴェジタリアンやヴィーガン用の食品がスーパーにはたくさん並んでいるし、日本と比べて彼らは自分たちの生活に対する選択の意識がとても高い。
日本にくる欧米旅行者の中にも「寿司は大好きだが、魚も僕たちと同じ生き物だから食べないようにしている」などと個人の信条を持つ人もいる、、、。
日本で草食系男子?が増えているがごとく、世界は緑化しつつあるのかもしれない。
ただデートなどで「肉は食べないんだ」とメニューから肉を排除するその行動を見るよりかは、「今日のご飯何がいい?」と聞いたとして、「何でもいいけど、肉。」と大雑把に答える男の方が野性的で女としてはそそられる。
英語上達の決め手
海外にいる時には日々英語力が上がっていくのを感じる一方、日本の生活へ戻ると知らぬ間にその力は衰えてしまう。語学は日々の継続が大切。
大学受験対策の英語なら一人でも勉強はできるが、実際の会話力を伸ばしたいのであれば生きた会話が必要だ。
最近急増している海外からの観光客を狙いに、街に出て外国人に片っ端から声をかけていくという方法を考えるが、あとがいろいろと面倒なので、先生と生徒をいう立場が明確に保てる英会話レッスンを考え、今流行りのオンライン英会話を始めることにした。
私が今回使っているDMM英会話では、先生は主にフィリピン人、またセルビアなどの東ヨーロッパ人が多く、その中から毎回自由に講師を選んでレッスンを受けることができる。
1回25分の短いレッスンは気軽に予約ができて継続しやすいし、1日の回数にもよるが毎日レッスンができるのに月会費が1万円もかからずとても安い。
ネット環境とスカイプさえあればどこにいても、旅行中でもレッスンを受けることができてとても便利。
ただ講師によって、レッスンの進め方や質は大きく異なる。自分のレベルに合った授業を行える先生をいかに見つけるかが最初の1ヶ月の課題だ。
いずれにせよ、学習は自ら能動的に行わなければ意味がない。どんな先生でも積極的に質問したり、授業前後で予習と復習をすれば身につくレッスンとなると思う。
その地に呼ばれて
不思議なことに、何か気になっていることがあると、それに関連した情報が次々と入ってくる。例えば、ある国や地名について。そういう時は私はその地が私を呼んでいると思って、とりあえず行ってみたりする。するとだいたいそれが人生を変えるような経験になってしまう。
私が今こんなに海外で働きたいともがいているのは、ニューヨークへ行ったことが原因だけど、そのニューヨークへ行ける期間を作る決断をしたのは、インドに3週間ほど行ったことが原因だし、そのインドへ行くことになったのはフィリピンで知り合った子とバックパッカー計画に意気投合したことがきっかけだ。そのどれか一つでもかけていたら、今の私には至らずに、日本での長時間労働に心身疲労しながらも他の道は無いものだと日々耐えていたにちがいない。
もちろん全てにおいて決断をしたのは私だけれど、こう考えてみるとこの自由気ままな流れも全て運命的なつながりに思える。
日々自分がこれだ!もしくはこれかも!と思うものにアンテナを張っていると、何か面白い情報を受信できるかもしれない。